皆さんは、自分の体験を文章にするとき、つい愚痴っぽくなってしまうことはありませんか?
正直に書こうとすればするほど、ネガティブな言葉が出てきてしまう。
でも、それをそのまま出すと、読んでいる人は離れてしまいます。
今回は、ネガティブな事実を誰も傷つけない形にリマスター(編集)した事例をご紹介します。
Before:客観的な悪として描く
オーストラリア・シドニーには多くの日本人が住んでいます。
その状況を、当初の私はこう書いていました。
シドニーは日本人が多い。
それは安心材料でもありましたが、一度そのコミュニティの沼にハマると抜け出すのが難しくなります。
沼、ハマる、抜け出せない。
これらの言葉の印象はとても強く、
シドニーの日本人コミュニティ = 一度入ったら終わりの怖い場所
という客観的な悪としての印象を与えてしまいます。
これでは、現地で出会った人や生活している人を傷つける可能性があります。
After:主観的な違和感として描く
そこで、視点を社会(客観)から私(主観)に移しました。
シドニーは日本人が多い。
それは安心材料にもなりますが、英語環境を求めて留学した私には、少し奇妙な環境でした。
事実は変わりません。日本人が多いことは同じです。
しかし、それを悪いことと断定するのではなく、英語を学びたい私にとっては、ちょっと目的と違ったという、あくまで個人のミスマッチとして描きました。
文章術:守りのリフレーム
これは守りのリフレームと呼べるテクニックです。
- 否定しない:対象(コミュニティ)を悪く言わない。
- 主語を変える:彼らが悪いのではなく私が合わなかった。
こうすることで、誰かに責任を押し付けることなく、あなたの本音(英語環境が欲しかった)を読者に伝えることができます。
ビジネスでも同じです。
競合他社や、合わなかったクライアントのことを話すとき。
あそこは最悪だと言うのと、弊社の目指す方向性とは異なっていたと言うのとでは、聞き手の信頼感は天と地ほど変わります。
ビジネスへの応用
この技術は、競合他社や過去の取引先について語るときに有効です。
A社は対応が悪かったと言うと、聞いている側はうちも悪口を言われるかもと警戒します。
しかし、A社のやり方は弊社のスピード感には合わなかったと言えば、誰も傷つけずに自社はスピードを重視するというアピールができます。
品格を保ちながら、言いにくいことをスマートに伝える技術。
それが守りのリフレームです。


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