文章で共感を生むにはどうしたらいいのでしょうか?
多くの人は、自分のすごい体験や珍しい行動を書こうとします。
でも、読者が本当に繋がりたいのは、あなたのすごい行動ではなく弱い部分にある本音なのかもしれません。
今回は、自慢っぽく聞こえがちな行動を誰でも共感できる心の葛藤に昇華させた事例をご紹介します。
Before:行動(自分語り)を描く
シドニーでシェアハウスにいた頃、シェアメイトに気を使っている自分のことをこう書いていました。
日本人の感覚なら、夜中は忍者モード。
気配を殺して行動するのが他人への思いやりだと信じて疑いませんでした。
忍者モード、気配を殺して。
これらは私はこれだけ気を使っているんですというアピールに見えてしまいます。
場合によっては、私は優秀な日本人だから、他の国の人とは違うからというマウントさえ感じさせてしまうかもしれません。
After:葛藤(人間らしさ)を描く
そこで、なぜそうするのか(Why)に焦点を当てました。
私が気を使いたいのは優秀だからではなく、言葉で伝えられないからだったのです。
でもそこはやっぱり日本人。
オブラートに包んで伝えたいと思ってしまう。
でも私の英語力では、単語を並べるのが精一杯。
行動は変わりません。気を遣って静かにしていることは同じです。
しかし、その理由を英語力不足への情けなさ(弱さ)と相手を気遣いたいという本音(強さ)の板挟みとして描くことで、読者の共感を呼び、味方につけることができました。
文章術:共感のリフレーム
これは共感のリフレームです。
- 内面を描く:何をしたかではなくどう思い悩んだかを書く。
- 弱さを見せる:完璧な自分ではなく不完全な自分をさらけ出す。
ビジネスでも、成功談ばかりを並べるよりも、失敗したときの葛藤や眠れない夜の悩みを正直に語るリーダーの方が、人はついていきたくなるものです。
ビジネスへの応用
常に正しく、強くあらねばならないと思っていませんか?
実は、部下や顧客が本当に求めているのは、完璧超人ではなく血の通った人間です。
新規事業に失敗したときに「市場が悪かった」と強がるよりも「読みが甘くて悔しい。でも次はこうしたい」と正直な悔しさ(弱さ)を見せる。
そのとき初めて、周りは「この人を支えたい」と思うのです。
弱さは、最強のチームビルディングツールです。
ぜひ文章で、少しだけ弱さを見せてみてください。

Comments